残念姫、王子に溺愛される
ミリナと別れ、デパート内を見て回っていた。
いつものようにバッグや小物などを見て回り、ふとジュエリーショップのガラス・ウィンドウが目に入った。

「わぁ…このネックレス綺麗…/////」
(歩稀さんに、気合いそう…!)

いつも沢山の愛情を与え、大切にしてくれている歩稀にプレゼントしたい。

そう思い、恋羽はジュエリーショップに入った。

「――――ありがとうございました!」

ネックレスを購入し、大切そうに抱き締める恋羽。
そして自宅マンションに帰ろうと、歩みを進めた。

そこに、着信が入る。

「ん?あ!歩稀さんだ!
――――――もしもし?」

『恋羽?
今、大丈夫?』

穏やかで、心地の良い声。
その声を聞くだけで、愛しさが増す。

「うん!」

『今、何して……ん?もしかして、今外?』

「うん、そうだよ?」

『一人?』

「え?うん」

『ダメだよ。
一人で出歩くなんて!
真田は?』

「あ…えーと……
真田さんもお忙しいし…」

『それでもダメ。
言ったよね?
外に出る時は、真田に連絡するようにって!』

そう。
同棲するにあたり、歩稀から恋羽は“絶対に一人で出歩くな”と言われていた。

歩稀がいない時は、真田に連絡し同行させるように言い聞かされていた。

「ごめんなさい…」

『今、何処にいるの?
そこに真田を向かわせるから』

「うん…えーと……ここは―――――」

「…………過保護だなぁ…(笑) 」
恋羽は通話を切り、苦笑いをした。

そして、真田が迎えに来る。
「恋羽様、お待たせしました!」
丁寧に頭を下げ、後部座席のドアを開ける真田。

「突然、すみません…
わざわざ、ありがとうございます!」
恋羽も丁寧に頭を下げた。

「いえ!
どうぞ?」
そして乗り込んだ。

ゆっくり発進する。
そしてバックミラー越しに、真田が声をかけてきた。

「何か買われたんですか?」

「あ、はい!
歩稀さんに贈り物を…//////」

「さようですか!
素敵ですね!」

「はい…!
…………歩稀さん、喜んでくれるかな?」

ポツリと呟く恋羽をバックミラー越しに見ながら、真田は微笑ましい気持ちになりふわりと微笑んだ。


< 29 / 48 >

この作品をシェア

pagetop