冷徹大臣の雇われ妻~庶民出身成り上がり女官の次の就職先は伯爵夫人ですか~
「陛下も優柔不断ね」
「まぁ、当然じゃない? 側妃さま方のお父上って未だに王宮で権力を持ってるし」
そのせいで、国王も大胆な行動に出ることが出来ないのだろう。
どちらかの王子を立太子すると、逆の王子の親族から不満が出る。八方ふさがりだ。
「そういうの聞くと、私たち庶民でよかったよね」
ロジアネが水を飲む。リリアンも同意だ。
「私たちにお貴族さまの考えなんてわからないし、一生わかることもないわよ」
「……お義姉ちゃんは関わることあるじゃん」
「あっても同じよ。私たちとお貴族さまの間には分厚い壁があるの」
女官だって、出世するのは決まって貴族出身だ。そのため、リリアンは出世が見込めない。
(給金はいいし、仕事もやりがいがある。……でも、やっぱり)
自分と貴族出身の女官たち。明らかに待遇に違いがあった。
たとえリリアンのほうが仕事ができても、優遇されるのは貴族出身の女官たち。正直、やる気が低下する。
(と、こんなこと思っていても仕方ないわ! 私は借金を返さなくちゃならないんだから!)
こぶしを握って、リリアンはオムレツを口に入れた。
「ごちそうさま! 荷物のチェックしてくるね」
「うん。私はもうすぐ出るから、戸締りよろしく」
「オッケー」
ロジアネの言葉にうなずいて、リリアンは食器を台所に持っていき、私室に引っ込む。
このときのリリアンは、まさか自分が貴族の世界に足を踏み入れるなんて――想像もしていなかった。
「まぁ、当然じゃない? 側妃さま方のお父上って未だに王宮で権力を持ってるし」
そのせいで、国王も大胆な行動に出ることが出来ないのだろう。
どちらかの王子を立太子すると、逆の王子の親族から不満が出る。八方ふさがりだ。
「そういうの聞くと、私たち庶民でよかったよね」
ロジアネが水を飲む。リリアンも同意だ。
「私たちにお貴族さまの考えなんてわからないし、一生わかることもないわよ」
「……お義姉ちゃんは関わることあるじゃん」
「あっても同じよ。私たちとお貴族さまの間には分厚い壁があるの」
女官だって、出世するのは決まって貴族出身だ。そのため、リリアンは出世が見込めない。
(給金はいいし、仕事もやりがいがある。……でも、やっぱり)
自分と貴族出身の女官たち。明らかに待遇に違いがあった。
たとえリリアンのほうが仕事ができても、優遇されるのは貴族出身の女官たち。正直、やる気が低下する。
(と、こんなこと思っていても仕方ないわ! 私は借金を返さなくちゃならないんだから!)
こぶしを握って、リリアンはオムレツを口に入れた。
「ごちそうさま! 荷物のチェックしてくるね」
「うん。私はもうすぐ出るから、戸締りよろしく」
「オッケー」
ロジアネの言葉にうなずいて、リリアンは食器を台所に持っていき、私室に引っ込む。
このときのリリアンは、まさか自分が貴族の世界に足を踏み入れるなんて――想像もしていなかった。