冷徹大臣の雇われ妻~庶民出身成り上がり女官の次の就職先は伯爵夫人ですか~
確かに身元がはっきりしないのなら、その待遇は間違いじゃない。
でも、リリアンは身元だってはっきりしているし、適正だってあるとされた。なのに、古参貴族たちの言葉一つで――出世の道を阻まれてしまった。
そんなリリアンを見かね、自身の補佐に指名したのが――防衛大臣のセレスタンだ。
セレスタンの執務室にたどり着き、扉をノックする。返事が聞こえ、リリアンは扉を開けた。
「失礼いたします」
深々と一礼をする。セレスタンの隣には彼の部下である文官がいる。明るい好青年の彼は、リリアンにも気さくに接してくれる珍しい人だ。
「あぁ、リリアン。来てくれたか」
奥の執務机の前にセレスタンは座っていた。
元騎士というだけはあり、貫禄のある男だ。彼は鋭い目で文官に目配せをした。
「悪いんだが、届け物をしてほしい」
文官がリリアンに封筒を差し出す。受け取ると、どうやらこれは予算会議に出すもののようだった。
でも、リリアンは身元だってはっきりしているし、適正だってあるとされた。なのに、古参貴族たちの言葉一つで――出世の道を阻まれてしまった。
そんなリリアンを見かね、自身の補佐に指名したのが――防衛大臣のセレスタンだ。
セレスタンの執務室にたどり着き、扉をノックする。返事が聞こえ、リリアンは扉を開けた。
「失礼いたします」
深々と一礼をする。セレスタンの隣には彼の部下である文官がいる。明るい好青年の彼は、リリアンにも気さくに接してくれる珍しい人だ。
「あぁ、リリアン。来てくれたか」
奥の執務机の前にセレスタンは座っていた。
元騎士というだけはあり、貫禄のある男だ。彼は鋭い目で文官に目配せをした。
「悪いんだが、届け物をしてほしい」
文官がリリアンに封筒を差し出す。受け取ると、どうやらこれは予算会議に出すもののようだった。