冷徹大臣の雇われ妻~庶民出身成り上がり女官の次の就職先は伯爵夫人ですか~
カンディードの執務室の扉をノックすると、中から「いいぞ」と声が返ってきた。リリアンは一度深呼吸をして、扉を開く。
「……来たか」
彼はリリアンを見て、唇の端を上げた。
執務机の上は片付いており、彼も業務が終わったらしい。
「とにかく、ゆっくり話がしたい。そこに座れ」
視線は応接用のソファーに向いている。リリアンは息をのんで、言われたとおりに腰かけた。
カンディードはリリアンの前に腰かけ、青い双眸を細める。
「リリアン・マニュス――だったな」
「はい」
フルネームの確認をされ、リリアンはうなずく。カンディードは表情一つ動かさず、指先でソファーの肘置きを叩いた。
「一応名乗っておこう。私はカンディード・ヴェルディエ。財務大臣をしている」
「……はい」
「年齢は二十七。ヴェルディエ伯爵家の当主でもある」
なんだろうか、この空間は。
リリアンは表情を動かさず、カンディードを見つめた。彼は頬杖をついて、リリアンを見つめている。
まるで吟味するような視線は居心地が悪い。
「……来たか」
彼はリリアンを見て、唇の端を上げた。
執務机の上は片付いており、彼も業務が終わったらしい。
「とにかく、ゆっくり話がしたい。そこに座れ」
視線は応接用のソファーに向いている。リリアンは息をのんで、言われたとおりに腰かけた。
カンディードはリリアンの前に腰かけ、青い双眸を細める。
「リリアン・マニュス――だったな」
「はい」
フルネームの確認をされ、リリアンはうなずく。カンディードは表情一つ動かさず、指先でソファーの肘置きを叩いた。
「一応名乗っておこう。私はカンディード・ヴェルディエ。財務大臣をしている」
「……はい」
「年齢は二十七。ヴェルディエ伯爵家の当主でもある」
なんだろうか、この空間は。
リリアンは表情を動かさず、カンディードを見つめた。彼は頬杖をついて、リリアンを見つめている。
まるで吟味するような視線は居心地が悪い。