純恋〜ひとつの光〜
「おやすみ」

耀くんは頬にキスをしてまた抱きしめ直した。

は、はぐらかされた?

「お、おやすみ」

でもさすがにもう寝ないと。

抱きしめられてドキドキしながらも目を閉じて羊を数えた。



いつの間にか眠っていたようで、朝の携帯のアラームの振動で目が覚めた。

後ろを見ると耀くんはまだ寝ていて、朝からまたドキドキしてしまう。

そっと耀くんの顔を覗けば、綺麗な長いまつ毛に筋の通った高い鼻、真一文字に閉じた薄い唇に見惚れてしまう。

本当に綺麗な顔…

ふと昨日の別人のような冷たい声で電話していた耀くんを思い出す。

なんの電話だったんだろう。

寝ぼけた頭で起き上がり、朝のコーヒーを淹れる為にお湯を沸かしてその間にさっさと顔を洗う。

ふぅ…

鏡に映る自分を見て、やっぱり何で耀くんが私なんかを好きと言ってるのか理解出来ない。

もう若くないし、肌もなんだか昔とは違う。

覇気が無くて疲れた顔。
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