純恋〜ひとつの光〜
「よくわからないけど、仕事も順調であとは自分で返すとかって書いてあった」

「そ、そう…。わかった」

そして走り出した車のサイドミラーをチラッと見た。

そこには誰かわからないが、数人の黒いスーツの男たちに連れて行かれる誰かの姿が見えた気がしてバッと振り返ると、ちょうど乗っていた車が曲がってしまって見えなくなってしまう。

え? 太一?

いやでも誰も居なかったのよね?

太一ではないか。

それにしても…そっか…

それじゃ私はもう解放されたって事だよね。

私は一気に肩の荷が下りた感じがして背もたれに身を沈める。

こんな形で太一と縁を切る事になるなんてな…

「まだあの男が気になる?」

私は首を横に振る。

「まだあの家に住む?」

耀くんは心配そうに私の顔を覗く。

「耀くん、私夜の奉仕とかできないよ」
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