純恋〜ひとつの光〜
「本当だよ。あの時、俺は青葉さんに救われた」

「たったあれだけで…?」

「俺にとっては、本当に大きな出来事だったんだ」

「そんな…」

「一度たりとも、青葉さんを忘れた事なんてない」

耀くんの手が両肩に乗せられ、真剣な眼差しで射抜くように見つめられる。

あの時の男の子が、耀くんだったなんて…

こんな大人な男性に変わっていて驚きが隠せない。

「青葉さん…、あれから何があった?」

「え…?」

「あの頃はもっと…、明るかったじゃないか」

私は俯く。

すると背中に手が回され引き寄せられ抱きしめられる。

「話してくれない?」

あの頃の私はまだ今みたいじゃなかった。
未来に希望を持っていて…

確かに両親の仲は最悪だったし、お金もない家で貧乏だったけど、それでもまだ希望を捨てずに生きていた。
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