純恋〜ひとつの光〜
いつだって。

朝のコーヒーを淹れてくれて、私を引き寄せ抱きしめてくれて…


ぎゅっと自分の身体を抱きしめる。

耀くん…

そして耀くんが家を出て行って一ヶ月が経った。

「あの…耀くんは元気にしてるんですか?」

迎えに来た世良さんに話しかける。

「ええ。まぁ。気になるなら連絡したらどうですか?」

「そ、そうですよね…」

「坊の事、受け入れられないなら出てけばいいのに」

え…

ミラーを見れば冷たい眼差しを私に向ける世良さんと目が合った。

「坊があんたに何したんだ?」

「それは…」

何もされてない。
ただひたすらに優しかっただけ…

「四千万も払ってもらって」

「え!? どういう事ですか!?」

私は身を乗り出し世良さんに詰め寄る。

「あ、いや…。何でもないっす」

世良さんは慌てて口を噤む。

「世良さん! 教えてください!」

私は運転する世良さんの肩を掴む。

「ちょっ、危ないすから!」

「世良さん!」
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