純恋〜ひとつの光〜
「坊は…怖い人ですから」
怖い人…
確かに昨日私が泣いて帰った時、世良さんに怒鳴ってた。
一瞬で凍てつくようなオーラがあった。
「ちなみに昨日のなんて怒ったうちに入りません」
「え…!?」
「昨日は青葉さんの前だったから、あんなんで済んだんですよ」
ゾクっと鳥肌が立つ。
「普段穏やかな人程、キレたら怖い」
世良さんは真っ直ぐ前を向いたまま、本来の耀を思い浮かべるようにそう言った。
「坊のこと、よろしくお願いします」
そしてミラー越しに目が合う。
「青葉さんが側にいれば暴走しないと思うんで」
「暴走…?」
世良さんは、やべっみたいな顔をする。
どうやら世良さんは口が軽いようだ。
「坊…いろいろ狂ってるんで。言わないで下さいよ?」
「耀が狂ってる?」
「こっちの話しっす…」
そう言ってまた前を向いた。