純恋〜ひとつの光〜
「答えられないか。単刀直入に言う。耀と別れて出て行くんだな」

そんな…

「困るか? そうだよな? 金もかかっちまうもんな」

そう言って彼は嘲笑う。

そんなんじゃないのに。
さすがに頭ごなしに言われるもんだから、なんだか頭に来る。

そんな一面が自分にあったのかと気づいてなんだか新鮮で私は笑ってしまった。

「ふふふ」

すると彼はギロっと私を睨んだ。

耀に似てるからかな。

そんな顔を見ても不思議と怖さはない。

「何がおかしいんだ」

「いえ…なんでも」

「耀はじきに若頭になる。他の組の娘との見合い話も出てる。君がいるおかげで耀は聞く耳を持たない」

他の組の娘と見合い…

でも耀はそれに聞く耳を持たなかったんだ。

見合い話があった事よりも、耀がそれを突っぱねる状況がなんとなく想像できた。

つい嬉しくて口元が緩む。




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