純恋〜ひとつの光〜
「何を喜んでいるんだ」

「ふふふ、すみません。はは…」

だめだわ。
私は耀と付き合って離れないと決めた。

「ふざけるのも大概にしろ」

「ふざけるだなんて、滅相もございません。きっと組の娘さんがお相手ともあれば、いろいろと組にメリットなどもあるんですよね?」

「だったらなんだ」

そう言って怪訝な顔をする。

「私は借金の事もそうですが、この通り何も持っていません。後ろ盾もないですし、むしろお金の事で言えば私にはマイナスしかないです」

私は彼の目を見て話す。

「耀さんには本当に感謝しています。そして耀さんを育ててくれたお父様にも。耀さんに出会わせてくれてありがとうございます」

そう言えば僅かに目が大きく開けられた。

「私は役立つようなものは持ち合わせていませんが、この気持ちだけは本物です。彼を心から愛してます」

変わらず目を広げたままのお父様。

「なので出ていく事は出来ません。耀さんが望まない限り」

耀は私に言った。
失いたくないと。

結婚だって。

あのガーベラのタトゥーだって。
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