純恋〜ひとつの光〜
なんだか居た堪れなくて下を向きたくなるも、前を向いていろと言われたのを思い出していう通りにする。

内心バクバクと鼓動が高鳴り緊張で息も止まりそうになりながらも前を向く。

「お前ら、こちらが倅と恋仲の平田青葉さんだ。よろしく頼む」

「「はいっ」」

組長であるお父様が声を上げると、それは地鳴りのような低い声で一斉に返事が返ってきて思わずビクッとしてしまいそうになるもなんとか耐える。

しっかりしないと。

これは耀のためでもあるんだし。

今後耀とこの関係を続けていくには必要な事と言い聞かせ凛と澄ます。

そんな私に耀は微笑み、いつの間にか握りしめていた手にそっと大きな手が伸びてきて添えられた。

私も微笑み返す。

すると一瞬、ザワっとどよめきが起こった。

「命に変えても守りたい女だ。俺からもよろしく頼む」

耀は顔を引き締め組員たちにそう告げた。

すぐ側には見慣れた五十嵐さんや世良さんもいて、頷いている。
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