純恋〜ひとつの光〜


すると世良さんがおもむろに立ち上がり私の元へと近づいてきた。

「青葉さん。あとはこちらへ」

耀を見ると頷いたので私は一礼をして世良さんと共に部屋を出た。

「ご苦労様でした。あとは案内に従って部屋で待っていてください。こちらが済みましたら、お迎えに上がります」

「わかりました」

そしてどこからかまた黒服を着た組員がやってきて案内され、ある部屋へと入った。

「ここって…」

「坊の部屋でございます。しばしこちらでお待ちください」

そう言って組員は部屋の外に出た。

ここが耀の部屋…

背の低い大きなベッドが奥に鎮座しており、手前にはソファやテレビなどが配置された広い部屋だった。

とりあえずソファに腰を下ろす。

帯がなかなか苦しいな。

でも背もたれに背中をつけたら帯が崩れるかな。

ここに住んでるわけじゃないのに埃ひとつない。

まるでこの部屋の主を今か今かと待っているようだ。












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