純恋〜ひとつの光〜
〜耀side〜

「なぁ、誰の許可をもらってこんなん売り捌いてたんだ?」

ここは沿岸にある、とある倉庫。

すると拘束されたまま、目の前の男は俺の顔に唾を吐きやがる。

俺はとりあえず無視して話しかけた。
すぐにキレない俺は偉いと思う。

「ニホンゴワカリマスカ?」

「クッ」

そして髪を鷲掴みし無理矢理目を合わさせる。

「コレ、イホウナノワカル?」

俺がブツをヒラヒラと目の前にかざしてそう聞けば、ごにゃごにゃ訳のわからん言葉で話すどこかの国のチンピラ。

たくよ。

なんでいつも俺はこういうのの相手させられんだよ。

こんな調子じゃ花火大会の時間に間に合わねぇじゃねぇか。

可愛い青葉が待ってるってのに。

「坊…、落ち着いてください。顔に血管浮き出てます」

五十嵐が横から口を挟む。

「五十嵐ー。コイツ本当に日本語わかんないの?」

「どうでしょうね」

「俺、花火大会見る約束してるんだけど」

「坊。今はまずこちらを…」

「はぁ…。あのさ、俺、デートすんの。お家デート。ワカル? お前、話してくれないと帰れないわけ。ワカル?」
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