純恋〜ひとつの光〜
車に乗ってひとまず月城組の事務所へと戻る道中、世良から連絡が入った。

街であの女を見かけたと。

チッ。

よくのこのこと、この辺りをウロつけるな。

あの女とは俺に散々鞭打ちをくらわしてきた元本妻。

思い出すだけで背中の消えない傷跡が疼いてくる。

「坊…女…用意します…か…?」

「は?」

ミラー越しに五十嵐を睨む。

「すいません」

五十嵐は慌てて頭を下げた。

これまでの俺だったら、こういう時憂さ晴らしに女を抱いていた。

何人も取っ替え引っ替え。

そんな事していただなんて青葉に知られたくない。

「でも坊、今のままで家に帰って大丈夫すか?」

「俺…どんな顔してる?」

「…結構ヤバいっす」

俺は黙って窓の外の景色に目を向ける。

あの女がウロついてるという事は尊もいるって事だよな。

「チッ」

意地汚ねぇゲス共が。

事務所に戻り地下へ潜る。

ここの地下は射撃場になっていて、俺はアイツらの顔を思い浮かべながらバンバン撃ちまくった。
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