純恋〜ひとつの光〜
「お、お仕事は何をされてるんですか?」

「んー、まぁ…、家業を手伝ってます」

「そうなんですね」

一瞬、彼の雰囲気がピリッとしてあまり聞かれたくない内容だったのかと思った。

家業…

どこかの御曹司だろうか。

着ているスーツもどう見てもハイブランドのオーダーメイドそうだし、靴だってピカピカに磨かれている。

チラッと見えた腕時計は私の借金がチャラになる程の超高級ブランドの物だ。

まるで住む世界が違う。

「家に帰りたくないんですよね」

え?

何故かその一言が昔の自分と重なって、つい彼を見つめてしまった。

こんな高級な身なりをしているのに家庭環境は良くないの?

「大丈夫ですか?」

私はつい顔を覗いてしまう。
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