純恋〜ひとつの光〜
「本当はお前の存在を知った時、本妻だったアイツと別れようと思ったんだ」
本妻がすでに妊娠していたから別れられなかったのか…
「あの女は傲慢で、あいつも金のために俺と結婚したからな」
名前も呼びたく無い程、仲は良くなかったもんな…
「まさかお前にあんな仕打ちをしていたとも知らなかったし…」
それは仕方ない…
俺も黙っていた訳だし。
親父は元本妻の顔も見る事もなかったし。
あの頃確かに組は常にザワついていて、親父はいつも忙しそうだった。
「二度とこの街には近づかない代わり、命だけはという約束をアイツらは破った」
そういう事か。
親父は拳を握る。
「お前はちゃんと母親に愛されていた」
「親父…」
「お前、青葉さんは本当にもういいのか?」
なんで今になってそれを…?
「もう、お前を取り乱す奴は消した」
俺は手に持っていた写真を見て握り潰した。
全てお見通しとでも言われているようだ。
「それにアイツら、こそこそと俺たちのシマでヤクまでばら撒いてたんだ」
「まさか…」
「そのまさかだ。新関をけしかけたのも、アイツらの仕業だったんだよ」
クソッ。
何かおかしいと思ったんだ。
裏でそんな事が…
「時間がかかっちまったな」
「なんで黙ってたんだよ…」
俺が始末したって良かったのに。