純恋〜ひとつの光〜
「世良さんっ…私っ…振られてしまいましたっ…うっ…」

ダメだ。

声に出したら余計に辛い。

「青葉さん…、帰りましょう」

帰るって…
もうあの家には耀は帰って来ないのに…

でもいつまでもここで泣いているわけにもいかないか…

迷惑だもん…

「あ、あの…、た、立てないんです…」

私は恥ずかしくも世良さんに助けを求める。

すると世良さんは目を大きく開けて驚いた顔をする。

「そ、そすか…。触れてもいいですか?」

こうなったら仕方あるまい。

私は頷く。

世良さんは私の側まで来るとそのまま横抱きに抱き上げられた。

「す、すみません…」

「いえ…、坊が悪いんですよ」

世良さん…

「すみません…」

私は謝る事しか出来ない。

もう何も考えられない。
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