純恋〜ひとつの光〜
そして世良さんに連れられ、組員が注目してくる中車に乗ってマンションへと向かった。

部屋までまた抱き上げられ連れて行かれ、ソファに下ろされる。

「すみません…」

「いえ。少し待っててください」

そう言って世良さんは一度部屋を出て行った。

部屋には今もいくつものガーベラが飾られている。

あの話しは絶対に嘘なんかじゃない。

私は…信じない。

きっと、きっと気持ちが落ち着いたら耀はここに帰ってくるはず。

きっと何かの間違いよ。

きっと…

そう自分に言い聞かせる。

すると世良さんがアタッシュケースを持って戻って来て、ソファに座る私の前に置いたかと思えばパカっと中を見せて来た。

「坊から渡すようにと。それじゃ、自分はこれで…」

私はその中を見て目を大きく開ける。

何よこれ…

そこには見た事もないような量のお札の束が寸分の狂いもなく整列していた。
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