純恋〜ひとつの光〜
私は咄嗟に光を引き寄せる。

誰!?

こんな時に…

これは絶対にどこかの組の人間だ。

「おい! まずは自分から名乗れ!」

そう言って男性の後ろから駆け足でこちらに向かってきたのは…

「世良さんっ!?」

「お久しぶりです」

世良さんは私の目の前まで来るとフッと笑った。

世良さんだ…

「ママ?」

「大丈夫。お友達よ」

私は不思議そうに見上げる光の頭を撫でる。

「青葉さん。一緒に来てください」

「あ、いえ、ごめんなさい。今、急いでて無理です」

まずは煌を見つけるのが最優先だ。

「お子さんをお探しですよね?」

「え…?」

何でそれを!?

「お預かりしています」

「まさか、攫ったの!?」

「違っ! たまたまですよ! 一人で泣いていたところに遭遇して…」

滅多に泣かない煌が…

「早く、行かなきゃ!」

光が私よりも先に返事をしてしまう。

そして組員に連れられ向かった先には、煌が自分の父親である耀と笑顔で話をしていた。

そこに光が迷わず駆け寄っていく。
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