純恋〜ひとつの光〜
そして耀は私を乱暴に抱いて後悔して、傷つけたく無かったからだと別れを告げた本当の理由を話した。

その瞬間カァッと頭に血が昇る。

こんな衝動的に人の頬を叩いた事なんて無かった。

叩いた手がジンジンとする。

ましてや愛しいあなたを殴るなんて。

私は嬉しかったのに。
確かにあの日家に帰って自分の身体を鏡で見た時驚きはした。

あんなに本能のままに強烈に求められて、噛みつかれて身体中に歯型や吸い付かれた跡で悲惨な事になっていたから。

でもそれをひとつずつ指でなぞっては、その瞬間を思い出して胸が熱くなった。

こんなに求められて、遊びなわけがないと。

だからそれを耀は後悔して、私を遠ざけた事に頭に来たのだ。

でも欲しいのはそんな言葉じゃない。

謝罪でもない。

そして興奮した私を怒ることもせずに車に乗せる耀。

相変わらず騒がしいのは私だけみたい。

見つめ合うだけで耀は何も話さない。

何を悩んでいるの…?

耀はやっぱり嘘など無かったと言った。
言葉を選び慎重になっているところからして、間違いないのは伝わった。
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