純恋〜ひとつの光〜
今日は太一も遅いだろうから、この時間は…

「え…?」

灯りがついている。

こういうとき、女の勘が働く。
嫌な予感がする。

私は耀くんが直ぐ後ろにいるにも関わらずドアを開ければ、玄関先に転がる太一の靴と綺麗なヒール。

もちろん私のじゃない。

「あんっ…はぁっ…、太一くんっ…」

「クッ…沙奈っ…」

そして僅かに部屋の奥から聞こえてくる耳を塞ぎたくなる上擦った男女の声と軋むベッドの音。

バクバクと心臓がおかしな動きをして、足が動かない。

「現実から逃げたらだめだ」

後ろから耀くんが冷たい声で耳元に囁いた。

私はその声に背中を押されるように部屋に入る。

そして声のする寝室のドアをバンと開けた。
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