純恋〜ひとつの光〜
それでもやめない父親を私は力の限り蹴飛ばした。
するとバランスを崩して倒れた父親は、運悪くテーブルの角に頭を打った。
私は咄嗟に痛みにもがき苦しむ父親のカバンを手に取り、財布から現金数万円を抜き取る。
そして太一からもらった携帯で、下半身を出してのたうちまわる姿を震える手でカメラに収めた。
「な、何してやがるっ!」
「これを警察に突き出されたくなかったら、私に一切関わらないで!」
そう言って乱れた服を直して私は家を飛び出した。
ちくしょう!
気持ち悪い!
咄嗟に持ってきた自分の荷物を抱え走りながら唇をゴシゴシと血が出るほど擦り、気づけば太一の家の前に来ていた。
灯りも付いていないその家の前で私はしゃがみ込み家主を待つ。