純恋〜ひとつの光〜
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あの頃、私には明るい未来しか見えてなかった。

いつからだったんだろう。

いつから太一は…

ある日突然、飲食店を始めると言って…

しかも私を連帯保証人にして勝手に…

その頃から太一への不信感が少しずつ増えて行った。

店も軌道に乗る事もなく閉店を余儀なくされ残されたのは多額の借金と、太一への不信感。

それでも太一への恩や、誓った愛を貫きたくて…

「青葉さん、外へ出よう」

ふと隣に座る耀くんの声がして我に返った。

私は言われた通り外へでる。

するとそこには、綺麗な夜景が一面に広がっていた。

こんなにも綺麗な場所があっただなんて…

「知らなかった? すぐ近くだよ」

そう言って耀くんは着ていたジャケットを私に羽織らせてくれる。

ふわっとフローラルの香りが鼻をくすぐる。

ほんのりと耀くんの温もりが残るジャケットをギュッと掴む。

まるで抱きしめられているかのようだ。
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