純恋〜ひとつの光〜
そして五十嵐はまた部下に連絡を取り、俺をマンションまで連れて行く。
「下っぱに行かせますんで」
「あ、そう。それじゃ、最初だけ挨拶に俺も顔出す」
「坊…、そこまでしなくても…」
俺はミラー越しに五十嵐を見る。
「しょ、承知」
そして時間になり俺は花屋へと向かった。
「おはようございます」
「え!? ええ!?」
ここは彼女が勤める花屋。
下っぱの若いのを連れて俺はカウンター越しに立つ。
「今日は青葉さんはお休みです。代わりにこの…」
誰だ?
「自分、世良(せら)です」
「世良くんがここで働くので、よろしくお願いします」
「へ!? は!? いや、青葉さん来ないなぁっては思ってましたが…、ええ!?」
このガキくさいスタッフは騒がしいな。
「世良、頼んだよ」
「承知」
「こき使ってくれていいから。それじゃ」
そしてもう一度世良を見ると、気合い十分だと言わんばかりに頭を下げた。