純恋〜ひとつの光〜


そして五十嵐はまた部下に連絡を取り、俺をマンションまで連れて行く。

「下っぱに行かせますんで」

「あ、そう。それじゃ、最初だけ挨拶に俺も顔出す」

「坊…、そこまでしなくても…」

俺はミラー越しに五十嵐を見る。

「しょ、承知」

そして時間になり俺は花屋へと向かった。






「おはようございます」

「え!? ええ!?」

ここは彼女が勤める花屋。

下っぱの若いのを連れて俺はカウンター越しに立つ。

「今日は青葉さんはお休みです。代わりにこの…」

誰だ?

「自分、世良(せら)です」

「世良くんがここで働くので、よろしくお願いします」

「へ!? は!? いや、青葉さん来ないなぁっては思ってましたが…、ええ!?」

このガキくさいスタッフは騒がしいな。

「世良、頼んだよ」

「承知」

「こき使ってくれていいから。それじゃ」

そしてもう一度世良を見ると、気合い十分だと言わんばかりに頭を下げた。
< 54 / 251 >

この作品をシェア

pagetop