純恋〜ひとつの光〜
「どうします? 坊もそろそろお休みになりますか?」

五十嵐は濁す俺の返答に諦めたらしく話題を変えた。

「そうね。少し休もうか」

「それじゃ、自分は自室にいますんで」

「ん」

五十嵐が部屋を出て行って、赤のガーベラが部屋中至る所に彩るこの部屋で俺は目を閉じた。

俺は頂点に君臨する極道、侠極会 月城組の組長を父にもつ月城 耀(つきしろ よう)。
今年で25歳になる。

25歳の誕生日を迎えれば、俺は若頭に襲名する。

こんな風に呑気にしていられるのも今のうちだ。

んー。
やっぱり寝れないな。

トップスを脱いで、ボクサーパンツ一枚になりジム用品の揃う部屋へと入って、サンドバッグを蹴り上げる。

これがあの男ならな。

くくくくっ。
< 56 / 251 >

この作品をシェア

pagetop