純恋〜ひとつの光〜
窓際に立ちグッと背伸びをする。

この景色を早く見せてやりたいな。
こんなにこの街は広くて自由なんだと。

「坊、携帯鳴ってます」

「誰?」

「女8」

「ああ、出といて。んで切っといて。もう必要ない。あ、お前いる?」

「いや、いいっす。坊の後なんて無理っすよ」

「ははは、んじゃ世良あたりに回してやって」

「承知」

そして少し離れた場所で五十嵐は女と話す。

他のもいらないな。

「坊、済みました」

「そ。他のも適当に回して」

「でも大丈夫すか?」

「ん?」

俺は顔だけ振り返る。

「いえ、なんでもございません」

もう青葉さんと接触したんだから他の女はいらない。

まだ昼前か。

「やっぱり少し寝ようかな」

「ええ。そうして下さい」
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