純恋〜ひとつの光〜
彼女を悲しませたくはないけど、あそこから抜け出すには仕方ない事だった。

あとは俺が今までずっと頑張ってきた彼女を、愛でればいい。

俺は決してあの男のように裏切ったりしない。

彼女を幸せにするのは俺なのだから。




ーーー

「坊、準備出来ました」

「ありがとう」

「お気を付けて。後ろに待機してますので」

どれ、姫を迎えに行くか。

今日くらい夜も休めば良かったのに。

真面目だよな。

黒のパンツに、革ジャンを羽織り外へ出れば、一台のハー◯ーがすでにエンジンをふかし止まっていた。

ヘルメットを被り俺は走り出す。

ミラーを見れば、言っていた通り五十嵐が車でついてくる。

こればっかりは仕方ない。

そして店が入っているビルの前で彼女を待つ。

「お疲れ様です」

「え!?」

彼女は俺を見て驚いた顔をする。

「送ります」

「あ、ありがとう」

彼女にヘルメットを被せひょいっと持ち上げバイクの後ろに座らせる。

「ちょっ、びっくりしたー」

俺も跨りエンジンをかける。
< 65 / 251 >

この作品をシェア

pagetop