純恋〜ひとつの光〜


そして俺はふと昔を振り返る。

あれは俺がまだ小学校三年くらいの時だった。

こんな家柄で友達が出来るわけもなく俺はいつだって一人だった。

その日は授業参観で、もちろんうちは親父が来るわけでもなく当時の付き人が見に来ていた。

しかも母の日で似顔絵をプレゼントするという内容で俺は居心地が悪過ぎて最悪だった。

今思っても最悪だ。

担任も他の生徒も、誰も俺を気にも止めず見ないふり。

俺に母親はいない。

いや、いるにはいるが、俺は妾が産んだ子供。

今家にいるのは2歳年下の弟の母親で、そっちが一応本妻だ。

俺は一度たりとも腹違いとはいえ母親だと思った事はない。

向こうも。
< 73 / 251 >

この作品をシェア

pagetop