純恋〜ひとつの光〜
間も無くして、青葉さんから寝息が聞こえてきて俺は起き上がる。

寝たか。

眠る青葉さんの頭を撫でる。

そして左腕の袖をそっと捲った。

そこには見慣れた火傷の傷跡が無数に付いていた。

クソっ。
タバコの焼きだ。

だからいつも長袖だったのか。

まさかあの男じゃねぇだろうな。

いや、でも見る限りだいぶ古い。

ここ数年で出来たものじゃなさそうだ。

一体誰がこんな事?

だからか。
あの時、あの男が青葉さんに向かって傷だらけだと言ったのは。

思い出しただけで腑が煮えくり立ってくるな。

どのみちあの男もそろそろ荷物を取りに一度ここに来そうだよな。

もうこれ以上青葉さんをここに住まわせたくない。

青葉さんもきっとベッドも使えずにいるくらいだから、ここにいたくないはずだ。

俺は結局我慢出来ずに、青葉さんの頭の下に腕をねじ込み後ろから抱きしめた。

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