純恋〜ひとつの光〜
自分じゃないみたいだ。

あんなに哀しくて泣いていたのに、耀くんが側にいてくれるとこんなにも安心できる。

耀くん、起きてるのかな…

耀くんはいつから私を知っていたんだろう。

本当に想ってくれてるの?

思い返せば、私が花屋で働くようになってからあの黒の包み紙で束ねる赤のガーベラの花束は何度も作った。

あまり人の顔を見てなかったから誰が買いにきているかなんて気にもしてなかったけど…

その頃から…?

でも何で?

そしてふと何故か昔を思い出した。

いつだったか、母の日で赤のガーベラの花を学校でもらってきて、帰り道の公園でたまたま小学生の男の子が一人寂しそうにしていて…

なんだか見ていられなくて声をかけたんだった。

それで、持っていたガーベラをあげた事があった。

凄く綺麗な顔立ちの男の子だったな…

目の下にホクロがあって…

そういえば耀くんの目の下にもホクロが…

そしてハッとする。



いや…
まさかね。

そんな偶然あるわけない。
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