余裕の無い奥田さんは華ちゃんを甘やかす
着信は奥田さん、なんてタイムリーなんだろうと思って緊張しながらも通話を押した。

"お疲れ様、もう終わった?"

「お疲れ様です。終わってちょうど外に出た所です。電話もらっちゃってすいません。」

"いや、おれが待てなかっただけだからさ。で、今どこにいる?実は、仕事珍しく早めに終わったから目の前のコンビニに車停めてるんだ。"

「え?すぐそこのですか?」

"うん。断られるかもって思ったけど、もしオッケーだったら夜に1人で歩かせるわけにもいかないし。別に、ストーカーとかじゃないからね!"

「ふふっ。そんなに必死にならなくても。黒い車見えてますよ。今からそっちに向かいますね!」
わざわざ車から外に出て待っていてくれている彼の元に向かった。

「お疲れ様です。お待たせしました。わざわざ迎えにまで来てもらっちゃって、すいません。」

「お疲れ様!久しぶりだね。こちらこそ急に誘っちゃってごめんね。家の人ご飯用意してたよね?」
< 31 / 39 >

この作品をシェア

pagetop