コドカレ。
目を開けると見しらぬ天井とタバコの臭いがひろがる。
あ、そうか。私、竹井さんとラブホに来たんだっけ?竹井さんタバコ吸うんだ、なんて呑気な事を考えて。
隣りにある温もりにしがみつこうとしたその時、
「はぁ?違うし」
上半身を起こしてタバコを片手に持つ竹井さんは、
「今友達んち。皆飲んで寝ちゃったんだよ」
どうやら電話をしてるらしく、
「女じゃないよ、マジで」
相手は誰だか分からないけど、意図も簡単に嘘をつく。
「じゃぁ、明日な」
その優しい声色は、私に向ける甘いものと同じもの。
昔から、こういう勘はよく当たる。
こういう場合、はっきりと本人に聞いた方がいいのだろうけど、結構なショックを受けた今の私にそんな気力はない。それに竹井さんだったら、上手に誤魔化してしまいそうとも思った。
だから逃げた。
竹井さんがシャワーを浴びに行ったのを見計らって、身に付けていた制服をまた身に纏い。
静かに部屋を出て行った。
外に出るともう真っ暗で、ラブホの安っぽい看板がピカピカ光っていた。
私は駅までの道程をトボトボと歩き出す。
私って本当に男運が無い。
そう。私は昔から本当に男を見る目がなかった。