コドカレ。



「で、……できた?」

俺が勇気を出して小さな声を絞り出したのに、


「何が?」

「だから」

「あんた何が言いたいの?」

なかなか上手く伝わらないらしい。


「子供」

「は?」

「子供……出来た?」

目の前には唖然と口元をあんぐり開ける姿の女子高生。

そして、次の瞬間――、


「あんた何言ってんの?」

ギャハハハ!!!!と言わんばかりの馬鹿笑いが静かな公園に響き渡った。


「出来てねーの……?」

「あんた子供出来てたらどうすんの?」

「育てる!」

「……」

「出来たら産むしかねぇだろ?」

「マジ、うけるんだけど!!」

俺は真面目に答えたつもりなのに、すぐ横に座る女子高生はお腹をかかえて苦しそうにまだ笑っている。


「本当にあり得無い!!」

「小学生のガキが子供育てるって」

「あんた馬鹿じゃないの?」

女子高生は笑いながら、心底ホッして間抜けな顔をしている俺をあざ笑うのに、


「本当……無知でしょ……ははは」

それなのに、小さな溜め息が漏れて


「小学生でも、そんなに真剣に考えてくれるんだ……」

なんて言って大きな瞳に涙が浮かんだ。



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