コドカレ。
act.7 小学生と雨宿り



「……どうしたの?」

先週会った時は普通だったのに、今日のヤマトは何かおかしい。
明らかに挙動不審だし、何より私と視線を合わせようとしない。


「や、別に……」

そう口にするヤマトの視線は、私では無く公園の地面を見つめている。


「ま、別にいーけど」

古びたベンチに座る私の距離は一定に保たれたまま、変わりないどころか今日は遠い。

ヤマトがやっと口を開いたと思ったら、


「なんで、俺等会ってんだっけ?」

今更な質問だし。


「なんでだろうねぇ」

テキトーに返せば、


「……」

また黙り込んでしまう始末。


「何?また何か教えて欲しいの?」

からかい半分にそう口にすれば、


「ち、違う!!」

と慌てるヤマトを見て私が声に出して笑うと、ヤマトは口を悔しそうに尖らせた。
そして、そんな姿が可愛いなんて思ってしまう私もいるのも事実。

私の一言で顔を青くしたり赤くしたりする反応が新鮮で、そんな反応が出来るヤマトが羨ましくも思う。
小さな溜め息を付いてから、さっきのヤマトの質問に真面目な答えるために口を開く。


「なんかさ、私も小学生の頃はもっと純粋だったのかなぁと思ってさ……」

真面目に答えた筈なのに、


「アヤさんが純粋?」

と、ヤマトはよく分かんないとばかり顔を歪ませる。


「喧嘩売ってんの?」

「いや、想像つかねーなと思って」

「……」

「……」

「とにかく!!あんたを見て、あの頃みたいに純粋に過ごしたいと思ってるの!」


「ふーん」




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