コドカレ。



「は……い」

なんて顔を真っ赤にさせて小さな声で呟いた私は。

男の子と付き合うのに憧れて。

手を繋ぐだけでドキドキして。

キスやセックス……未知の世界に興味を抱いて。

恋に恋していた、まだ純粋だったあの頃のおままごとの様な恋。

真っ白で純粋だった私──。

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「急に降ってきたね」

学校の後一緒に帰ってたところで、突然の雨におそわれて。


「ごめんね、うちボロくて……」

雨宿りにやってきたのは、走って近かったうちのオンボロアパート。


「いや、そんな事ねーし」

私の狭い部屋の中にいるタイガは、少し落ち着きがない。


「つか、親、いないの?」

「あー、うん。今日は帰って来ないかも」

本当は今日"も"なんだけど。


「え、あ。ふーん」

「あ、タオル持ってくるね!!テキトーに座ってて」

成り行きでタイガを家に上げちゃったけど、私の部屋にタイガがいるなんて変な感じ。

タオルを持って部屋に戻ると、タイガがテーブルの前の床に座って窓の外を見ていた。

私が部屋に戻ってきたのを気づいて


「雨やまないな」

とポツリと呟く。


「そ、そうだね……」

タイガはいつも冗談ばかり言っているのに今日はやけに静かで、一瞬戸惑ってしまう。


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