コドカレ。


「いや、そういう訳じゃなくて。今更どっちが悪いとかじゃなくて」

「カケは?私とヤレるかどうかって」

「そういう話も冗談で出た事あったけど」

「わ、私……重かった?」

「俺に支える力が無かったの」

「うざかった?」

「違うし!」

「じゃぁ、なんで今更昔の話なんて……」

「俺がアヤの事ちゃんと好きで付き合ってたんだって事を、説明したかったんだよ!!」


静かな公園にタイガの声がよく響いた。



辺りはもう真っ暗で、持っていたジュースもぬるくなっていた。随分と長い間タイガと話をしていたんだなと分かる。



「そっか、カケじゃなかったんだ」

そう言葉にしてみると、心に引っかかっていた小さなトゲがとれた気がする。
ホッとした様な拍子抜けした様な、なんだか変な気分だ。




「それにしてもなー」

「なによ?」

「昔はあんなに可愛かったのに」

「おかげ様で」

「今は、やれたらラッキー位にしか見れないな」

「じゃぁ、ヤってみる?」

「ヤマトと一生口聞いて貰えなくなっちゃうだろ?」

「あんたブラコンなの?」

「ちげーし!でも、あの後目も合わせてくれなくなったんだぜ?」


ヤマトの話が出て、その場の雰囲気は明らかに柔らかくなった。



< 54 / 64 >

この作品をシェア

pagetop