コドカレ。
――近所の公園じゃな
いつかのヒロキの言葉が頭によみがえる。
事実、昨日の夜もそういう話題になった。クラスの奴ら何人かは、俺がアヤさんと公園で会っているのを知っていた。
アヤさんの事は一切忘れて林間学校を楽しみたいのに、周りがそうはさせてくれない。
結局、ヒロキが
"兄ちゃんの彼女だよ、な?"
結局、ヒロキのこの一言でその場はおさまった。
現にその理由で色々追求されなくて助かったのだけど、喜べる内容の出来事じゃない。
でも、
「に、兄ちゃんの……」
俺自身、そう言い訳してしまうのは。
兄ちゃんの元カノな事にも。
俺が子供な事にも。
アヤさんを好きな事にも。
きっと全てに自信が無いから――。
「お兄ちゃんの彼女」
「……」
「そうだったんだ、なーんだ!」
なんて言う松本の声は気のせいかワントーン上がるものの、俺のテンションは下がる一方。
「赤沢くんは、さ。好きな人……いる?」
何故か恋バナに持っていかれ、
「いるか、いないだけでも教えて欲しいな、なんて」
松本は震える口調で空笑いがまじる話し方をする。