コドカレ。


並んで座っていた2人。
向井の方がヒロキの肩に頭を寄りかけて、ヒロキも向井の手を取ってゆっくりと顔を近づける。


「……」

「……」


細かなとこまでは見えないけど、俺達が隠れてる事を知っている筈なのに、あの2人は多分キスをしやがった。
隣りの松本は、顔を真っ赤にさせて口を両手で抑えている。

友達のキスとか正直見たくねーし。



「す、凄いね。あの2人……」

気まずい雰囲気の中、松本が呟き


「そうだな」

俺もポツリと同意する。


「あ、赤沢くんは、し、した事ある?」

「え?」

「だ、だから……キ、キス」

「え?」


アヤさんとのをカウントしていいのか、少しの間考えてしまう。でも、流石に"ある"とは言えなくて、話題を松本に返してしまう。


「……松本は?」

「えっ、あた、あたしは……幼稚園の時なら」

「あ、そっか」

「で、赤沢くんは?」

「あ、俺もある……かな」

相手に"ある"と言われると言いやすくなり、


「あはは、小さな頃のってカウントするか悩むよね!」

しかも松本は、上手い具合に勘違いをしてくれて少し助かる。


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