コドカレ。
「でも、幼稚園の頃って正直女の子怖かったかも」
自分の幼少期の頃を思い出しそう口にすると
「男の子が鼻垂らしてるだけじゃん」
隣りに座る松本が、クスクスと笑うのが暗くても分かる。
「垂らしてねーし」
「いや、垂らしてたね」
「ごく一部じゃね?」
「いや、赤沢くんも垂らしてたね」
「垂らしてねぇ!」
「ホントにー?」
「ガチで!」
「じゃぁ、今度写真見せてよ」
「おー。いーぜ」
俺と松本は当初の理由も忘れて、くだらない話に夢中になって、後ろから忍び寄る影に気付かなかった。
「お前等何やってんだ!!」
学校で1番恐れられている武井(先生)がいた事に。
ヒロキ達に視線を向けるともう既に2人の姿はなくて、武井の怒鳴り声と共にその場を逃げ出したんだと思う。
良かった……そう思ったのも束の間で、
「お前等ここで何をしてたか言え!!」
俺と松本に雷の様な怒鳴り声が落ちる。
俺も松本も放心していて何も言葉が出ないでいると
「言えないのかぁ?言えない事をしていたのかぁ!!」
武井の声はますます激しく響き渡った。
この騒ぎに他の先生や生徒が様子を見にきて注目の的になり、そのまま俺と松本は説教部屋へと連行される事となる。
途中、ヒロキと目が合ってジェスチャーで"ごめん"と手を合わせられた。