コドカレ。


「……た、ただいま」

何かあったらすぐ家に連絡するのが有名な武井の事だから、昨日の出来事は家に連絡が入っているのだろうと覚悟して家のドアを開けた。


「は?なんで?」

俺の家の筈なのに、何でアヤさんが出迎えるのか……。


「ヤマトくんは女の子家泊めたりー」

「……」

「林間学校で違う女の子と夜2人きりで会ったりー」

「……」

「色々忙しいねぇ」


壁に寄りかかり腕を組みながらニッコリと笑うアヤさんからは、どこからか黒いオーラが出ている。
俺が唖然と現状を掴めないでいると、リビングのドアから母ちゃんが顔を出す。


「おかえり。洗濯物出したらリビングに来なさい」

「ヤマトくんおかえり」

母ちゃんの冷ややかな声が聞こえると同時に、
アヤさんが玄関に立っているのが視界に入る?


なんだよ。

一体なんなんだよ。

リビングには俺と母ちゃんと向かい合うように、兄ちゃんと、何故かアヤさんが座っていて。
気まずいと思うのは俺だけなのか。

確かに林間学校でアヤさんに会いたいとは思ったけど、こんな形で顔を合わせたかった訳じゃない。


「ヤマト」

最初に口を開いたのは母ちゃんで、やけに落ち着いている。


「は、……はい」

「言い訳なら聞くけど」

「え……」

何に対しての言い訳か頭が回らなくて、戸惑っていると


「夜、クラスの女子と密会してた事に対するだよ」

兄ちゃんが助け船を出してくれる。


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