天使の階段
着替え終わって、そろりとカーテンを開けた。

「寧々ちゃん、終わった?」

木下さんは今度も容赦なく、カーテンを開ける。

「あっ、あの……」

私は足の部分を隠した。

ホットパンツなら好きで履くけど、ここまで短いスカートなんて、履いた事がない。

「ああ、似合う似合う♪」

そう言って腕を掴むと、前から後ろから、カメラのレンズのように私を見る木下さん。

「サイズは、ピッタリだったね。さすが、選ばれただけあるよ。」

褒め言葉なのか、ただ気分を乗せるだけなのか、やたらこの人は、頭がムズ痒くなるような言葉をくれる。


「はい。次はこっちね。」

引っ張られたのは、さっきの鏡の前。

座ると同時に、始まったメイク。

あっと言う間に、もう一人の私へと変身していく。


「できました、拓未さん。」

木下さんは、私を椅子に座らせたまま、あの髪の長い人に、クルッと椅子を回した。
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