天使の階段
カーテンの中で、のんびり待っていると、遠くから拓未さんの声が聞こえてくる。

「なに?衣装を着れない?」

「少しキツイだけですよ。」

「少しでも、着れないのは事実だろ!それでモデルが、務まるか!!」

そんな大声と共に、目の前のカーテンが開いた。


「キャアア!!」

私は慌てて前を隠した。

「な、な、な、な…」

口をパクパクする私を前に、拓未さんはジロリと、私の体を見まわした。

「なるほど。くびれが足りないのか。」

「はあ?」


た、足りない?

これでも周りの女の子よりは、くびれているのに!!!

「来週までに、ウエストだけ5cmしぼって来い。」

「ちょっと待っ…!!」

私の返事も聞かずに、拓未さんはスタスタと、去って行く。

「拓未さん!!」

私は思わず、叫んでしまった私に、スローモーションで振り返る拓未さん。

「ウエストだけ絞れよ。ヒップは3cm以内のダウンだったら許そう。バストは現状維持だ。」

拓未さんはそう言い残して、姿を消した。
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