天使の階段
「衣装を着て、ウエストが余っている時は、安全ピンで止めればいいし。胸やお尻だって、入らなければ衣装を着る事ができないから。だから、痩せるんだよ。」

「なに、それ。仕方ないから、痩せるとでも言いたいの?」

「そうだよ!!モデルじゃない一般の人が、そこまで痩せる必要はない!!郁!このまま痩せ続けたら、あなたは死んでしまう!!」

「知ったような事、言わないで!」

大人しく聞いていた郁が、驚く程に大きな声を出した。

「痩せている寧々に、太っている私の気持ちなんて、分からないわよ!!」

「太ってなんか、いなかった!郁は最初から、ダイエットする必要なんかなかった!」

「そう言う事は、止めてよ!」

そこには、私の知る郁はいなかった。

「元々、モデルになりたかったのは、私の方だった。」

「郁?」

「自分が勝ち誇ったみたいに、偉そうに言わないでよ!」

そう叫ぶと郁は、部屋を出て行ってしまった。
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