天使の階段
撮影が終わって、偶然に拓未さんと目が合った。

それをきっかけに、拓未さんは私に近づいてきた。

「なあ、桜井……」

たぶん、あの事なんだと思う。

私は申し訳ないと思いながら、先手を切った。

「専属契約の書類なら、今日か明日にも、サインしようと思っています。」

「そうか……」

笑顔の拓未さんを見て、心なしかほっとする。


頑張ろう。

拓未さんの期待に答える為にも。

そう考えながら、バックの中に目線を落とした時だ。

携帯が、ピカピカ光っていた。

「誰だろ。」

見るとお母さんからだった。

しかも十数回も掛けてきている。

「ええ?何事?」

そして一通のメール。

その内容は、私を凍りつかせた。


【Time】2010/02/00
【From】お母さん
【Sub】大至急

仕事中悪いけれど、今朝、郁ちゃんが亡くなったって連絡が来たの。
大至急、連絡下さい!

---END---
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