天使の階段
「すまない……おまえを傷つける文面は、全て処分するつもりだった。」

「そんなのファンレターじゃない!!」

それは作られた人気だ。

「どこの事務所でも、やってる事だ!特に人気のあるヤツに対しては……」

「そんなの!もうどうでもいい!」

モデルを辞める私には、もう関係ない!

「どうでもよくないだろ!この手紙には書いた人の、桜井への気持ちが詰まっているんだぞ!!」

家に響き渡るくらいの、大きな声。

「これを読んでもまだ……そう思えるのか?」

私はそっと、手紙を受け取った。

一つ一つ 便箋を開いていく。


|《最新号見ました。あのグレーのスカート、かわいい!すごく似合ってました。》

|《今時黒髪なんてって思ってましたが……見事にはまりました。今では、一番好きなモデルさんです♪》

|《寧々ちゃん、最高!この前雑誌で着てた服、思わず買っちゃいました!》

|《頑張れ!》

|《応援してます!》

|《大好きです!≫
< 75 / 81 >

この作品をシェア

pagetop