天使の階段
ああ、この人はきっと。

相手が立ち上がろうとしている時に、手を差し伸べられる人だ。

しかも自ら膝を付くことも、厭わないだろう。


「桜井……」

拓未さんの瞳は、温かく私を包み込んだ。

「どんなに辛くても、今は立ちあがって歩き続けなければダメだ。君を応援してくれるファンの為にも……側で応援してくれた、親友の為にも……」

「郁の……為にも?」

「ああ……それが夢を背負った者の、運命なんだ。」


私の姿を見て、どれほどの人が、目を輝かせたのだろう。

私の服を見て、どれほどの人が、憧れを抱いたのだろう。

私自身を見て、どれほどの人が、夢を持ったんだろう。


その人達の為に、私は、夢の舞台へ立ち続けなければならない。
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