夜を照らす月影のように#10
メルキュールside
「――くっ」
キィン、と僕の幼なじみであるノワールの持つ剣と魔法警察のオズワルドさんの持つ剣が交わる音が響く。
本の中に人を閉じ込めて物の怪に襲わせていたというオズワルドさんと戦うことになって、どれだけ時間が経過したのか分からない。
僕が動く度に、オズワルドさんに付けられた傷が痛む。
はっきり言って、僕らは苦戦を強いられている。
……回復が間に合わない。皆も、傷だらけだ……どうしよう。
僕は、必死で考える。いつもなら、いくつも飛んでくるノワールからの指示も、まだ何もない。
オズワルドさんからの攻撃を避けることで精一杯なんだろう。
「……苦戦しているようですね」
上から声が降ってきて、僕の目の前に誰かが着地する。毛先に水色のグラデーションのかかった黒い髪に、水色の瞳。
そして、白いフード付きのマント。裾には青のグラデーションがかかっていて、雪の結晶の模様が描かれている。
色は違えど、確かに見覚えのある彼。
「――冬樹(ふゆき)さん。もう動いて大丈夫なんですか?」
僕が“日本語で”問いかけると、彼――冬樹さんは頷いた。
「あの時のお礼を返しにしました!」
“日本語で”そう言って、冬樹さんはにこりと笑う。
「おい、待て。2人で勝手に話を進めるな」
キィン、と僕の幼なじみであるノワールの持つ剣と魔法警察のオズワルドさんの持つ剣が交わる音が響く。
本の中に人を閉じ込めて物の怪に襲わせていたというオズワルドさんと戦うことになって、どれだけ時間が経過したのか分からない。
僕が動く度に、オズワルドさんに付けられた傷が痛む。
はっきり言って、僕らは苦戦を強いられている。
……回復が間に合わない。皆も、傷だらけだ……どうしよう。
僕は、必死で考える。いつもなら、いくつも飛んでくるノワールからの指示も、まだ何もない。
オズワルドさんからの攻撃を避けることで精一杯なんだろう。
「……苦戦しているようですね」
上から声が降ってきて、僕の目の前に誰かが着地する。毛先に水色のグラデーションのかかった黒い髪に、水色の瞳。
そして、白いフード付きのマント。裾には青のグラデーションがかかっていて、雪の結晶の模様が描かれている。
色は違えど、確かに見覚えのある彼。
「――冬樹(ふゆき)さん。もう動いて大丈夫なんですか?」
僕が“日本語で”問いかけると、彼――冬樹さんは頷いた。
「あの時のお礼を返しにしました!」
“日本語で”そう言って、冬樹さんはにこりと笑う。
「おい、待て。2人で勝手に話を進めるな」
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