『人妻の過去』
アタシの願いを受け入れてくれなかった織り姫と彦星は…


きっと自分達の恋愛で


いっぱいいっぱいだったんだね,





−−−ガチャッ−−−


鍵の開く音がして…


仁君が帰って来た。


アタシはまた…睡魔に襲われて


うとうとしながらベッドに入っていた。


『眠り悪阻』っていうんだね,


でも仁君の鍵の音で目を覚ました。


仁君…?!


なんて言う???


アタシに…


なんて話し掛けてくるの?



あきな;…おかえり。お疲れ様ね,


仁;…あぁ…うん。ただいま…。


あきな;ごめんね、なんか…テンパって電話しちゃった…。


仁;…いや…バイトも暇だったし大丈夫…っつーか…大丈夫?


あきな;…?何が?大丈夫だよ?!


布団から出ようとするアタシをまた布団に寝かせ、カーテンから外を見ながら仁君は話し出す。
アタシはドキドキしながら、仁君の一挙一動を見ていた。


仁;…言いにくいんだけど…今回は諦めて…。


ごめん。と付け足しながらも空の一点を見つめ、アタシの方を見ようとしない。





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