【コミカライズ】仕事の出来る悪役令嬢、薄幸王子様を幸せにアップグレードしておきました。
 実はそれはキャンディス本人に『一人でウィリアムに会うのは無理です』と、言われているのだけど、彼女は門番に止められることがないという点においては、その通りだった。

「……あのですね。彼女の好きな物語の中に、そういったような場面があるらしくてですね……どうやら、その物語のヒロインっぽいことをしたかったそうです」

 ……ええ。その物語は私も大好きでして……それを、自分もやってみたかったという、そういった気持ちはわかるのですが、本当に解決の難しい仕事を任されることになってしまいました。

「はぁ? なんだ……それは……本当に意味がわからない」

 ウィリアムは宇宙語を聞いてしまったとでも言わんばかりな、不可解そうな表情を浮かべていた。

 彼の言いたいことは本当にごもっとも。しかし、キャンディスの命は、刻一刻と危険に晒されていることも確かだった。

「もう起こったことは、起こってしまったことなので……それよりも、彼女のことをどうにかせねばなりません。命を取られてしまったら、それこそ、もうどうしようもありませんから」

 私がそう言うとウィリアムは考え込むようにして、難しい表情で腕を組んだ。

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